お久しぶりですv
毎日暑いですね…皆さま、どうか熱中症にはお気を付け下さいませ( 〃▽〃)
何かフェス後からアレコレとしていたらあっという間に1ヶ月過ぎてました。
アレコレ…と言っても形に出来たものはまだ一つも無いんですが…(゜∇゜)
で。まだ形にはなってない…というか無い頭の引き出しを開きプロット立ててみたら、酷く長い話になったのでその時点で『…うん、無理だ(゜∀゜;ノ)ノ』と、また引き出しにしまった『fate/進撃のクロスオーバー』(この時点でカオス)
プロットを立てた後すぐにいけるかどうか試しに殴り書きしたエピソードがいくつかあるので、その話の一部を下記に置いておきますーv
どうも私の根幹にあるのはfateなのか…何でもかんでも気に入ったものはfateとクロスさせるという恐ろしさw
脳内が元々カオスだからですね、仕方無いw
このプロット、書きたいなぁと思った所は別のシーンなのでまたそのうち殴り書こうかなと思ってますvリハビリ←
そしてダンガンロンパのアニメが始まりましたーっ♪第一話を見た感じではあの麻薬ゲームのスタイルを維持してくれてて本当に嬉しい(*>∀<).。.:*・゚
…私のDNAに刻み込まれているモノクマ@大山さんの声にニヤニヤする←
楽しみが増えました( 〃▽〃)
以下、上記に書いたイリヤ+エレンのクロスオーバー小話です。
かなり温いですが流血表現もあるので苦手な方はご注意下さい。
あとそういうつもりは全然なかったのですが、書いた私の根幹が腐ってるせいか若干、見る方が見たら『リヴァエレ』な匂いがあるかもしれません(゜∇゜)
…兵長は名前しか出てきてなく、そういう風にも取れる?的程度ですが、一応念のため苦手な方が居たらご注意を。
あと、殴り書きなので日本語おかしい部分も多々あるかと思います←
設定にこだわりある方もご注意を。パワーバランスとか細かい設定を余り考えず書き殴ってます。
…殴り書きの時点でこれだけ注意喚起がある文章ってどうなのよ…?www
拍手ありがとうございました♪
(エレン+イリヤスフィールな感じ)
吹き荒れる雪は無慈悲に轟々と嘶き、大地は勿論、周囲に在る全てを白く冷たく染め上げ、白銀に染まった樹木は僅かな陽光すら遮りより一層の影を落とす。
一千年もの間、深い雪に閉ざされ続けている極寒の森――この凍てついた白い世界は自然の防壁に囲まれた箱庭、あるいは余白だけで綴られたある意味完成されている白い牢獄。
その一角に、鮮やかな真紅の華が点々と不自然に咲き乱れていた。
不変に近いこの白い世界においては異物でしかないその真紅は、華などでは無く野犬の群れが撒き散らした無粋なもの。
そこかしこに血の痕跡を綴り、もうピクリとも動く事無く転がっている野犬達――その中心に、転がっているそれらと同様に紅に染まった一人の青年と一人の少女が並び、寒さなど感じていないかの様に佇んでいた。
少女の名はイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。
第5回聖杯戦争に参戦するマスターであり、勝者に捧げられる聖杯の器。
イリヤスフィールは隣に居る青年の手に触れ、紅く濡れたその顔を見上げる。
そして少年の名は――
「お疲れ様、エレン。今日も圧勝だったわね」
「……圧勝って……野犬相手に圧勝してもなぁ……」
一応オレも英霊なんだし……と、複雑そうな表情でイリヤスフィールの言葉に首を振って応える青年の名はエレン・イェーガー。
第5回聖杯戦争において、バーサーカーのクラスで召喚されたサーヴァントだ。
本来、狂戦士である以上、狂化される事によって理性を失い会話すら成立しない筈だが、エレンの瞳には狂戦士には無い筈の理性があった。
そう、彼は未だ理性を剥奪されていないし、狂化もされていない。
本来であれば、そのような事は出来ようも無いが、召喚者であるイリヤスフィールが規格外のマスターであった事が今の状態を作り出していた。
イリヤスフィールはエレンから理性を奪う事もしなければ、狂化もしなかった。
少女が何故そうしないのか、その理由をエレンは知らない。
けれどその事をエレンは内心でイリヤスフィールに感謝していた。
恐らく聖杯戦争が始まれば流石に理性は剥奪されてしまうのだろうが、それでも束の間とは言えこうして人として言葉を交わせる。
この世界を――巨人の居ない世界を識る機会を得れる。
化け物ではなく、一人の人間として在れる気がする。
それは外の世界を渇望していたエレンにとってかけがえのない喜びだった。
けれど、理性があるからこそ知ってしまう事もある――
「でも、この森の野犬はそこそこ強い筈だよ?多分、お爺様が強化とか何かしら操作しているだろうし……」
「あのクソ爺……ったく、イリヤにもしもの事があったらどうすんだよ……」
マスターとサーヴァントは運命共同体だ。
特にサーヴァントはマスターを依代にして現界している為、マスターが死ねば依代を失ったサーヴァントも遠からず後を追う。
消滅する前に違うマスターと再契約をすれば話は変わってくるが、エレンは己をバーサーカーではなくエレンと呼んでくれるこの少女以外と契約を交わす気は毛頭なかった。
よって、いくらエレンが強かろうとサーヴァントである限りマスターのイリヤスフィールを失えば終わりなのだ。
「わたしはエレンが守ってくれるから大丈夫」
今だって守ってくれたでしょ?と微笑む少女の身体は夥しい数の傷に覆われ、自身が流した血で濡れている。
イリヤスフィールの傷は外傷では無い。
勿論、サーヴァントであるエレンがマスターであるイリヤスフィールに外傷など一つだって許すはずもなく……この傷は、簡単に言えば早すぎる召喚の代償だった。
通常であれば、サーヴァント召喚の根幹は大聖杯が担い、マスターは依代になるだけだ。
けれど、現段階で根幹となる大聖杯は起動していない。聖杯戦争が始まるのは今より2ヶ月も後の話だからだ。
根幹の大聖杯が起動していない以上、本来であればサーヴァントは召喚出来ない筈だった。
英霊を使い魔にするなど一人の魔術師が出来る規模の召喚術では無い。
けれど、前述したとおりにイリヤスフィールはマスターとしては規格外だった。
通常のマスターであれば、出来る筈も無い事を白い少女はやってのけた。
けれど、その規格外のマスターであっても、大聖杯無しにサーヴァントを現界させ続けるのは困難を極める。
魔術回路が焼け付く程に限界までその魔力(ちから)を行使し続ける事によって、少女の身体は内側から切り裂かれていった。
それが代償――つまりエレンが現界し動けば動く程、少女はその白い身体に傷を増やしていく。
だから本当であれば、エレンは大聖杯が機能するまでは霊体化をして必要最小限の動きに留めておくべきだった。
英霊エレンがただ在るだけで、少女の身体は痛みと苦痛に蝕まれるのだから。
だから、召喚当初は守るどころかただ痛みを与える存在でしかないエレンをイリヤスフィールはサーヴァントとして認めず、見ようとしなかった。
寧ろ、疎んじていたと言ってもいい。
エレンもまた、自分を召喚しておきながら決して認めようとしないイリヤスフィールをマスターとして認めず、見ようとしなかった。
罵られる事はあれど、反論する事はあれど、会話は一切成立せず、エレンの金の瞳とイリヤスフィールの紅い瞳は交わる事が無かった。
その険悪極まりない関係に、転機が訪れたのは初めてこの牢獄に放り出された時――。
繰り返すが、エレンをサーヴァントとして使役するという事は、大聖杯が起動していない現段階では少女に痛みと苦痛を与える事にしかならない。
それを知っていながら鍛錬と称してこの白い少女の血族――少女がお爺様と呼んだ者は、少女をこの牢獄に放り出した。
粗暴な野犬が群生しているこの牢獄のただ中に、だ。
日々の糧を得る事すら難しい白い牢獄に閉じ込められている野犬達にとって、少女は最上級の餌でしかない。
互いに認めていなくても少女がエレンのマスターである以上、少女を守るのは英霊であるエレンの義務だ。
だからエレンは剣を振るい、少女に襲いかかろうとする野犬の群れから少女を守った。
そして降りかかる火の粉を払い終えたエレンが見たものは、自身が流した血で痛々しい程赤く染まっている傷だらけの少女の姿だった――。
己が動く事によって少女に痛みを与えている事は、召喚後から延々と少女自身に罵倒され続けている事によってエレンは知っていた。
故に、可能な限り最小限の動きで野犬達を屠り去ったつもりだった。
守ったのに罵倒されるのは生前から慣れているとはいえ、そんな理不尽はいい加減嫌になる――せめて罵倒は最低限にしてもらいたいと言う、少女の為というよりは利己的な理由ではあったが。
だが、戦闘行為とは言え……たかが数十匹の野犬を倒すだけで、よもやここまでの傷と痛みを少女に与える事になるとは思ってもみなかった。
紅く染まっている予想外の光景に思わず慌てて『大丈夫か?』とエレンが声を掛けても、少女からは一切の反応が無い。
痛い筈なのに、苦しい筈なのに……いつもだったら飛んでくるであろう罵倒は一切なく、少女の紅い瞳からは感情という感情が見当たらなかった。
これを当たり前と思っているのか、それとも諦めているのか――
何も言わずただ受け入れている少女のその瞳を見た瞬間、エレンの中で何かが弾けた。
傷の無い箇所なんて存在していない紅く染まった少女の身体、その肩を掴み勢いよく揺らし叫ぶ。
こんな事はおかしい、と。
そもそもこの無茶な召喚だって、奴らに言われてしたんだろう、と。
だったらいっそ、あの狂った血族の奴らを一人残らず駆逐して根絶やしにしてやる、と。
だから、一言マスターとして『戦え』と言え、と。
箍が外れたかの様に激昂し一気に叫んだエレンに驚いたのか、初めて触れられた事に驚いたのか……何を言われたか解らないと言うポカンとした表情で少女はエレンを見上げ――
『……駆逐、かぁ……うん、それも悪くないかもね』
泣いている様な顔で笑い、自分の肩を掴んでいたエレンの手に自身の傷だらけの小さな手を重ねギュッと握った。
この時が、イリヤスフィールの紅い瞳がエレンを、エレンの金の瞳がイリヤスフィールを――初めて互いの瞳に自らの姿を映し出し、互いを認めた瞬間だった。
結果から言えば、少女の血族を根絶やしにする事は無かった。
少女が望まないから、今のところは――ではあるけれど。
それから二人は色々話をするようになった……と、言っても特筆すべき点は無い。
変わらず罵られる事はあれど、反論する事はあれど、それなりに会話としての形が成立する様になった事と、後は互いの呼び名が、
『バーサーカー』から『エレン』に。
『マスター』から『イリヤ』に。
――と、変わった事位だろうか。
そして相変わらず、定期的にこの牢獄に放り出され、二人は血に濡れる。
その度にエレンはイリヤスフィールの為だけに、可能な限り最小限の動きで脅威を取り除いていった。
だが、それによって傷つくのもまた、守っている筈のこの白い少女――いくら最小限の動きに留めてもエレンが動く以上、イリヤスフィールの苦痛は免れない。
それでも戦う以外の選択肢をエレンは持ち合わせていなかった。
(アルミンだったらもっと良い方法を考えられる気がするのにな……ミカサや兵長だったら……こういう時、どうするんだ……?)
埒も無いと解っていても、考えずにはいられない。
己より賢いアルミンだったら何かしらの対策を考えられるだろうし、自分よりも圧倒的に強かったミカサやリヴァイだったらもっと上手く動けるに違いない、と。
理性の無いバーサーカーらしかぬ悩みだ、と自分に呆れながらエレンは溜息を零す。
本当にこの白い少女を大切に思うのであれば、理性がある今の内に自決してマスターという責から解放してやればいいのだが、エレンにはそれが出来ない。
この身体は――サーヴァントとして現界したエレン・イェーガーは、例え首を切られても仮初の心臓を打ち抜かれようとも、死を迎える事が無かった。
それが、英霊エレン・イェーガーの持つ唯一の宝具でもある。
巨人化など今の彼にとってはオマケに過ぎない。自決すらこの身体は許してくれないのだ。
それだけを語れば無敵と言われそうだが、そうではない。
彼の『ニーベルンゲンの歌』で有名な英雄ジークフリートも竜を退治した際にその血を浴び、いかなる攻撃も受け付けない不死の身体になったと言われているが、その彼でも背に弱点がある様にエレンにも唯一という弱点がある。
サーヴァントという特性上、マスターであるイリヤスフィールが死ねばエレンも現界が出来なくなるが、そういう事でなく――
英霊エレン・イェーガーは惟一人にしか殺せない。
何の因果なのか、または呪いなのか――
何故そんな事になっているのか、エレンにも解らないが……生前、エレンを守り戦場を共に走った上司であるリヴァイしかエレンに致命傷を負わせられる存在が居ないのだ。
よってマスターであるイリヤスフィールが在る限り、エレンに敗北は無い。
サーヴァントとしてはこれ以上のアドバンテージも無いだろうが、けれど逆に言えば、彼がもし敵サーヴァントとして目の前に現れたら、その時がエレンの最後だ。
リヴァイだけがエレンを殺せる唯一無二の存在。
それを知った時、エレンは何とも言えない気持ちになった。
その事実を喜べばいいのか、嘆けばいいのか――
あの不器用で優しい人にこれ以上、命を背負わせる訳にはいかないと思うと同時に、彼にならばという安心感。
逢いたくないと思うと同時に誰よりも逢いたいと思う二律背反。
だが実際の所、彼がこの聖杯戦争に関わってくる可能性は正直低い。
無念があり願いがあるからこそ、その無念を晴らす為……願いを叶える為に英霊はサーヴァントとして聖杯の召喚に応じるのだ。
(兵長は……オレと違って、そういうの無さそうだしな……)
諦観に似た思いを込めエレンは瞳を閉じる。
映るのは暗闇ではなく、今はもう手の届かない遠い世界の昔の話――
──戦うと決めた。
どんなに世界が残酷であろうと。仲間が次々と死んでいっても、その屍を乗り越えて。
――戦う事を選んだ。
その先にあるものが、避けえない孤独な破滅しかなかったとしても。
──それでも……それでも、戦い、そして抗い続けた。
その事をエレンは微塵も後悔していない。
けれど。けれども、だ。
もしもあの時……と、過去の記憶、その狭間に夢を見た。
……夢を見て、しまったのだ。
故に、エレンはサーヴァントとして召喚されたのだろう。
当時見た風景、共に在った仲間達、胸に抱いた感情がひとつまたひとつと脳裏に浮かび、一層胸が軋む音を上げる。
胸に抱いてしまったその望みが叶うかなんて解らない。
余りにも分が悪い賭けだとすら思う。されどもう賽は投げられた。後戻りなど出来ようもない。
だが、仮に彼が居ればきっと――――
「本当にエレンはバカよね」
そんな胸に去来する想いに馳せていたエレンがクイッと袖を引かれた感覚で我に返れば、袖を握っていたイリヤがそんなセリフを溜息と共に吐き出した。
「イリヤ……お前、ケンカ売ってんのかよ?」
「売ってないわよ。わたし、本当の事を言っただけだもの」
「……ああそうだな、オレはバカだよ。……って、マスターとサーヴァントは似た者同士なんだろ?だったらそんなバカなサーヴァント召喚したバカは誰だって話になるけどな」
「うん、そうよ。解ってるじゃない。貴方を召喚したのはわたしなのよ?」
わたしはバカでは無いけれど、余りに変な顔をしているからそんな事も忘れちゃったのかと思ったわ、とイリヤはエレンの手をぎゅっと握り、だからね、と言葉を続ける。
「心配しなくても大丈夫よ。だって――エレンのお願いは聖杯が叶えてあげるんだから」
まるでエレンの心を読み取ったかの様にイリヤスフィールは微笑んだ。
その声は、何処までも優しい響きを持って、エレンの抱く心のひび割れを埋めていくように染み渡った。
「――、――」
言葉が出なかった。
イリヤスフィールは普段は見た目通り、無邪気な少女だがこういう瞬間、エレンは思い知る。
この少女が冬の聖女――聖杯である事を。
「今日はもう終わりみたいだし、お城に帰ろう、エレン」
あんまり帰りたくないけど、と小さな呟きがエレンの耳朶に響く。
その言葉を聞いてエレンは先程まで考えていた事を全て思考の奥に追いやった。
そうだ、この少女は聖杯――故に、仮にエレンが死してマスターという立場から解放した所で、恐らく少女の未来は変わらない。
下手をすればあの血も涙も無い様な血族の手によって、少女が命を落とす事になるだろう。
それならば、聖杯戦争……その刹那の間だけでもこの少女を守ってやりたい。
例え、それがこの少女の苦痛と引き換えだとしても。
それが、己の願いとはまた別に、召喚されたエレンの中に生まれた感情だった。
マスターだから、では無い。そんな陳腐な理由ではなく……もっと単純な事だ。
この白い牢獄で、あの魔窟のような城で、この少女が罵倒するのもこうして笑って語りかけてくるのもエレンに対してだけなのだから――。

PR